第65回公共サイン美術展―「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産登録を目指して―

公共サイン美術展とは
「公共サイン美術展」は、一般社団法人近畿屋外広告美術組合連合会(近広連)が毎年主催する、関西エリアを代表するデザインイベントです。
昭和36年に「第1回公共看板コンクール」として大阪・天王寺公園で開催されたのを皮切りに、近畿2府4県を巡回しながら歴史を重ねてきました。各地域の組合がホストを務め、地元行政と連携しながら、その年ごとの公共事業や地域文化に合わせたテーマを設定しています。
現在では、近広連に加盟する約550社(うち大阪屋外広告美術協同組合、約260社)が参加し、毎年、創意と技術を競い合う場として定着しています。
本展は、公共空間におけるサインのあり方を見つめ直し、地域社会とデザインの関係を考える貴重な機会として、多くの来場者に親しまれています。
今年のテーマ「飛鳥・藤原の宮都」
第65回を迎える今年は、奈良県の奈広塗がホストを務め、令和7年11月1日(土)・2日(日)の2日間、奈良市の「奈良県庁 回廊」にて開催されます。
歴史と文化が息づく奈良という地で、どのようなデザインが生まれるのか、今から期待が高まります。
今年のテーマは「飛鳥・藤原の宮都 ―世界遺産登録を目指して―」。古代日本の政治と文化の中心であった奈良を象徴するこの題材は、時代を超えて受け継がれる歴史の記憶と、現代のデザインを結びつける挑戦です。
飛鳥・藤原京に息づく古都の美意識をモチーフにした作品の数々は、伝統と創造の融合を感じさせ、訪れる人々に“サインを通した歴史との対話”を体験させてくれるでしょう。
また、世界遺産登録を目指す地域の想いに寄り添いながら、奈良から発信されるデザインが、文化や景観を未来へとつなぐきっかけになることが期待されています。
まとめ―サインがつなぐ、まちと人、そして未来へ
私たちが日常で何気なく目にしているサイン。
そこには、地域の物語や想いが静かに込められています。
第65回公共サイン美術展では、「飛鳥・藤原の宮都」という歴史あるテーマを通して、デザインの力が新たな価値を生み出します。
古都・奈良で開催される今回の展覧会が、過去と未来をつなぐ“サインの力”を改めて感じる機会となり、人とまち、デザインと文化を結ぶきっかけになることを願っています。
追記:これまでの受賞実績と新たな挑戦へ
当社は、第60回公共サイン美術展(令和2年10月31日~11月1日/京都市・岡崎公園プロムナード)から継続して出展を続けています。
初出展以来、毎回入賞という嬉しい結果をいただいており、第61回では「近畿屋外広告美術組合連合会長賞」、第62回でも同賞を受賞。前回は「京都市賞」と、連続して上位入賞を果たしました。
これまでの成果を励みに、今年もさらなる高みを目指して挑戦を続けてまいります。
奈良の地で開催される第65回展でも、心に残る作品づくりを通して、公共サインデザインの可能性を広げていきたいと考えています。
