「今年の夏は暑くなる?」──気象予報の仕組みと“深刻化する”地球温暖化について考える | 電柱広告.jp
関電サービス株式会社 アド・ソリューション部
〒530-0047 大阪市北区西天満5丁目14番10号
梅田UNビル 11F
TEL/06-6365-0052 FAX/06-6365-0053
2025.06.23 コラム

「今年の夏は暑くなる?」──気象予報の仕組みと“深刻化する”地球温暖化について考える

「今年の夏は暑くなるでしょう」
毎年のようにそんなフレーズを耳にするようになりました。中には「どうせまた“猛暑予想”でしょ?」と聞き流している方もいるかもしれません。

けれど、本当にそれでいいのでしょうか?

ここ最近の夏の暑さは、ただの“例年よりちょっと暑い”では済まされなくなってきています。異常な猛暑、夜も気温が下がらない熱帯夜、そして大雨や大型台風の頻発…。これらは私たちの生活や健康を脅かす、気候の変化のサインです。

この記事では、こうした夏の気象予報がどうやって作られているのか、梅雨明け宣言の仕組み、そして何より、この異常な暑さの背景にある「地球温暖化」の深刻な現実について、できるだけわかりやすく掘り下げてみたいと思います。

「今年の夏は暑くなる」 ―─その予報、どう作ってるの?

数か月先の暑さをどうやって予測しているのか、不思議に思ったことはありませんか?

テレビやネットで見かける「今年の夏は平年より高温傾向」などの情報は、気象庁が毎月発表している、長期予報(3カ月予報・1カ月予報など)に基づいています。

この予報には、次のような要素が使われています。

  • 太平洋の海水温(エルニーニョやラニーニャなどの気象現象)
  • 上空の風の流れ(偏西風)やジェット気流の動き
  • 日本周辺の高気圧・低気圧の分布予測
  • 世界中の観測データと過去の気象との比較

これらの情報をスーパーコンピューターが解析し、「今年の夏は○○になる傾向がある」と予測されるのです。もちろん絶対に当たるとは限りませんが、傾向を知るうえでは重要な情報です。

梅雨明け宣言って、どうやって決まるの?

「梅雨が明けました」という発表は、夏の始まりの風物詩のようにも感じますよね。でも実はこれ、正確には「梅雨明けしたとみられる」という速報ベースの発表です。

気象庁は以下のような判断基準で「梅雨明けした」と判断します。

  • 梅雨前線が日本列島から離れた
  • 晴れの日が数日続く予想
  • 気圧配置が夏型(太平洋高気圧主導)になってきた

とはいえ、後から天候の流れを見直して、梅雨明け日が変更されることもあります。実際に、最終的な梅雨明け日は秋に再判定されるのです。

なぜ近年の夏は「ここまで」暑くなったのか?

問題はここからです。私たちは今、毎年のように「記録的猛暑」や「かつてない暑さ」に直面しています。

─それはなぜか?

答えはひとつ。地球温暖化が確実に進行しているからです。

地球温暖化のしくみと現実

地球温暖化とは、地球全体の気温が長期的に上昇していく現象のことを指します。これには自然の要因もありますが、現在の気温上昇の主な原因は人間の活動です

特に問題なのが、私たちが排出している温室効果ガスです。中でも次の3つが大きな影響を与えています。

  • 二酸化炭素(CO₂:車の排気、工場の煙、火力発電など
  • メタン(CH₄:家畜のゲップ、ゴミの分解などから排出
  • フロン類(HFC:冷蔵庫やエアコンに使われる冷媒ガスなど

これらのガスが大気に増えることで、地球に届いた熱が外に逃げずにこもり、気温が上昇してしまうのです。

実際、産業革命以降の200年で、地球の平均気温は約1℃上昇したとされています。一見するとわずかな数字に思えますが、これによりすでに次のような深刻な影響が出ています。

  • 異常な猛暑、熱中症の多発
  • 台風の大型化・豪雨の増加
  • サンゴの白化や農作物への被害
  • 氷河の融解、海面上昇
  • 生態系の変化(動植物の分布が変化)

つまり、気温の上昇は気象の暴走を引き起こしているのです。

夏の予報は「警告」として受け止めるべき

毎年のように「暑くなるでしょう」という予報が出るのは、単なる天気の話ではありません。それはむしろ、私たちに対する“警告”だと考えるべきです。

  • 電力需要が増え、供給がひっ迫する
  • 熱中症で搬送される人が増え、医療負担も重くなる
  • 局地的な豪雨でインフラが被害を受ける

予報を見て終わり、ではなく、そこから何を備えるか・どう行動するかが問われています。

おわりに:私たちにできることは?

未来の気温は、私たちがどう行動するかにかかっています。

  • 冷房を適度に使いながら、日差しを遮る・風を通す工夫も取り入れる
  • 近場の移動は、歩く・自転車・電車なども考えてみる
  • 買いすぎや使いすぎを少し意識してみる
  • 天気や気温の情報に目を向けて、体調にやさしい行動を心がける

どれも小さなことに見えるかもしれませんが、一人ひとりの意識と行動が、未来の地球の姿を変えていきます

「今年の夏は暑くなりそう」


この当たり前になりつつある異常を見過ごさず、未来の世代のために、今できることを始めてみませんか?

新着記事
PAGE TOP