【体験記】受験するなら知っておきたい!屋外広告士試験の攻略ポイントまとめ【後編】

こちらのブログは、「【体験記】受験するなら知っておきたい!屋外広告士試験の攻略ポイントまとめ【全編】」の続きとなります。
全般的な勉強の進め方
まず最初に取り組んだのは、過去問題集の活用です。選択肢形式(4択)の問題を1問ずつ解いて、すぐに解答と解説を確認。正解・不正解に関わらず、すべての選択肢の解説に目を通すようにしました。理由や背景まで理解することで、応用問題にも対応しやすくなります。
また、知らない用語が出てきたらその場で調べることを徹底。さらに「許可」「届出」など一見わかっている言葉も、改めて意味を確認しました。そうすることで内容の解像度が格段に上がり、記憶にも残りやすくなりました。
過去問の解説は非常に効率の良い教材です。特に不正解の選択肢に「なぜ違うのか」が丁寧に書かれているので、似たような問題に出会っても落ち着いて対応できるようになります。
■ 法令科目の対策
法令の文章は独特で、最初は読みづらく感じる人も多いと思います。私もそのひとりでした。そこで意識したのが「5W1H」に分解して覚える方法です。
- 誰が(Who)
- 何を(What)
- いつ・どこで・なぜ・どうやって(When・Where・Why・How)
この要素を整理してつなげることで、内容が頭に入りやすくなります。
加えて、その法律が「なぜ作られたのか?」「なかったらどうなるのか?」と想像することで、抽象的な文章が具体的なイメージとして理解できるようになりました。
■ 設計・施工の対策
設計分野で苦戦する人は多いですが、原因の多くは「聞き慣れない専門用語の多さ」です。逆に言えば、それらをしっかり調べてしまえば、難易度はぐっと下がります。
私はわからない用語をGoogleで画像検索し、工具や材料の使い方はYouTubeなどの動画で確認していました。実物のイメージが湧くと、問題文の状況も自然に思い描けるようになります。
計算問題に関しては、公式をそのまま丸暗記し、ひたすら演習を繰り返すことで慣れていきました。思考で立ち止まるより、手を動かす方が理解が早い場面も多かったです。
■ デザイン(筆記)対策
デザイン科目は暗記中心の問題が多く、出題傾向も比較的はっきりしています。私は、過去問を繰り返し解きながら、参考書で補足的に知識を確認するスタイルを取りました。
過去問と関係のない内容が出ることもありますが、すべてを網羅するのは非現実的。思い切って「出なさそうな部分は捨てる」判断も重要でした。
■実技試験(デザイン)の対策
実技試験は、2時間以内で仕上げなければならないため、完成度と時間管理が非常に重要です。私は次のような準備を行いました。
- あらかじめ3パターン程度のテーマを想定し、構図や配色の基本方針を考えておく
- 使用する色は少なく、シンプルな図形でまとめることを意識
- オリジナリティよりも「誰が見ても分かりやすい」デザインで60点を確実に狙う
- 本番と同じ道具・時間で2回リハーサルを実施して、時間感覚をつかんでおく
この試験は「未完成=不合格」と言われるほど、完成させることが大前提です。余計なこだわりを捨てて「仕上げること」に全力を注ぎました。
■ 試験当日の流れと工夫
試験当日は、学科3科目と実技を含めた9:30~16:40の長丁場。ずっと座っているため、体力と集中力の管理も意識しました。
私は朝食を消化の良いものにし、休憩中はラムネで糖分を補給してリフレッシュしていました。
学科試験は4択形式で、「適切なもの」または「不適切なもの」を選ぶ問題が中心。時間に余裕があるので、問題文は「主語・述語・目的語」に印をつけながら丁寧に読み、解き終えたらしっかり見直しをしました。
■ 実技本番での対応と使用した道具
実技のテーマは予想外で、「都市公園内にあるオーガニックカフェのスタンド看板」という、想像以上に“直球”の題材。少し動揺しましたが、事前に用意していた構図のベースがあったおかげで、落ち着いて進めることができました。
モチーフは「公園=木」「オーガニック=野菜や穀物」といった連想でビジュアルを組み立て、無理にひねらず、シンプルにまとめました。
使用して役立った道具はこちら:
- 極太ペン:線が強調されて画面が締まる。色鉛筆との併用も便利
- 定規(15cm×1本+20~30cm×2本):短いものは操作性が良く、長いものはB4用紙に対応。2本あると平行線を引く際に便利
- 修正液:色鉛筆で塗った部分の微調整や白抜き処理に活躍
- 電卓:構図内の文字の幅を割り出すなど、バランス調整に意外と便利
■ 試験を終えての反省点
振り返ってみて、特に改善すべきだったと感じたのは以下の2点です。
- 法令の理解が浅かった
過去問に出てこない問題に戸惑いましたが、あとから実際の法令を読み返すと答えがすぐに分かる内容でした。やはり、条文そのものに慣れておくべきだったと痛感しました。 - 実技の練習がやや不足していた
本番では時間に追われ、焦りから処理が雑になった箇所も。もう1~2回、実践形式の練習をしておけば、もっと落ち着いて対応できたと思います。
最後に:これから受験する方へ
私の勉強期間は約4か月。とはいえ、がっつり机に向かうというよりも、通勤時間や寝る前の10~20分など、スキマ時間を活用するスタイルで乗り切りました。
人によって向いている勉強法は異なります。大切なのは「自分に合った方法を見つけて継続すること」。少しずつでも積み重ねていけば、合格は確実に見えてきます。
屋外広告士試験は決して簡単ではありませんが、正しく準備すれば乗り越えられる試験です。この記事が、これから挑戦する皆さんの参考になれば嬉しいです。応援しています!